舞鶴市の赤れんが倉庫群周辺の保存・活用について
「(仮称)赤れんがパーク整備事業」について−

旧商工会議所を取り壊し整備
 明治21年、当市に、伊藤博文や西郷従道海軍大臣らが港の視察に訪れました。
翌21年、海軍鎮守府が当市に開設されることが正式決定され、小さな寒村であった東地区やその周辺において、基地機能はもとより、近代都市として必要な鉄道や道路、水道などのインフラ整備が図られ、全国から多くの人が集まり、移り住み活況を呈したと、聞いています。
 この当時の面影を残している一番象徴的な場所は、北吸地区に残っている赤煉瓦倉庫群であり、これらの倉庫群は、来年度の国の重要文化財指定に向け、国との協議が始まっています。
 市では、昨年、今まで景観の阻害要因であった旧商工会議所を取り壊し、芝生広場として整備を行っています。これにより、今まで以上に赤煉瓦倉庫群のこの地域での存在感が増しています。また、市民の方の寄付により、ガス灯風の街灯が2機設置され、夜になると周辺にエキゾチックな空間を演出しています。
 この歴史的遺産である赤れんが倉庫はこれまで、赤れんが博物館、市政記念館、智恵蔵として整備が行われてきましたが、今後は、赤煉瓦倉庫周辺の海辺も含め、市民の憩いの場として、また観光拠点としての保存・活用が望まれます。
 現在、赤煉瓦倉庫群周辺は、自由に散策できない空間が残っており、これらの状況を解消するため、市では、倉庫群の中の民間用地の一部買収と建物除却が予定されており、海から赤煉瓦倉庫群が見える空間を取り戻すなど、より周辺の景観に配慮した整備に重点が置かれているようです。
 当倶楽部では、今年度、市から業務委託を受け、赤れんが倉庫群の歴史や周辺環境に配慮した景観デザイン、民間参入手法などについて検討する「赤煉瓦倉庫群保存・活用検討委員会」を設置しています。
 検討委員会の座長には、東京大学教授で京都府参与の北沢猛氏をお願いしており、そのほか、京都工芸繊維大学の日向進教授や横浜市の創造都市推進課の仲原正治課長など8人の委員の方と3人のオブザーバーの方に協力をお願いしています。検討委員会では、11月に中間報告会を開催する予定になっています。(M)
海側からの景色(建物解体前) 海側からの景色イメージ写真(倉庫解体後)